フランス出張での小さな冒険:ナントの魅力的なパッサージュ散策

先日、フランス出張でパリからナント方面にある家具工房を訪れる機会がありました。この旅は、一筋縄ではいかないフランスらしい“出来事”のおかげで、思いがけない発見と楽しみが加わるものとなりました。
鉄道のストライキで予定の電車がキャンセルに!
フランスではお馴染みのSNCF鉄道のストライキにより、予定していた電車が運休に。次の電車まで1時間ほどの時間が空いてしまいました。最初は困ったなと思いましたが、せっかくならこの時間を有効活用しようと、ナントの街を少し観光することにしました。
素敵な出会いPassage Pommeraye
トラムに乗ってたどり着いたのは、Passage Pommeraye(パサージュ・ポムレ)。この歴史あるアーケードは、3階建ての壮麗な空間で、細部まで美しいデザインが施されています。アールヌーボーやクラシックな建築様式が混在するその魅力に、すぐに引き込まれました。
通路を歩きながら、地元の小さなブティックやカフェを眺め、心がリフレッシュされていくのを感じました。特に印象的だったのは、ガラス天井から降り注ぐ柔らかな光と、階段や手すりの繊細な装飾です。何気ない時間が、こんなに特別に感じられる場所があるのは、フランスならではの魅力だと思います。
旅のトラブルも良い思い出に
思いがけず訪れたこの場所で、ナントの文化や歴史をほんの少しだけ感じることができ、短い時間ながらもとても充実したひとときでした。その後、無事に工房を訪れ、素敵な家具と出会うことができたのは言うまでもありません。
次回ナントを訪れる機会があれば、もっとゆっくりと街を探訪したいと思います。フランス出張では、予定外の出来事もまた一つの楽しみとして受け入れる余裕が、旅の醍醐味を広げてくれるのかもしれません。

フランス・パリに2年半滞在。帰国後、「メゾン ドゥ ファミーユ」に約17年間勤務し、フレンチスタイルのインテリアやライフスタイルに深く関わる。現在は、メゾン ドゥ ファミーユから「Maison et Création(メゾン エ クレアシオン)」に名称変更をし、オンラインショップやポップアップショップを通じて、フランスのエスプリを感じる家具、インテリアやテーブルウェアを提案している。